現社でGONO19 国民所得と景気変動 RANKB 

GDPGNP

GDPGNP

 ①1GDP (国内総生産):1年間に一国の領土のなかで生産された付加価値→GDP

  2GNP—海外からの3純所得(海外からの所得—海外への所得)

 ②4GNP(国民総生産):1年間に一国の国民が生産した付加価値

 ③経済の国際化により現在ではGDPが用いられることが多い。

❷国民所得の相互関連

 ①GDP(国内総生産)=国内での生産総額—5中間生産物の額

 ②GNP (国民総生産)GDP+海外からの純所得

 ③NNP(国民純生産)=GNP—固定資本減耗(6 減価償却費

 ④GNP(国民所得)=NNP—(7間接税8補助金

❸三面等価の原則:9 生産国民所得=10分配国民所得=11支出国民所得

9生産国民所得

第一次産業+第二次産業+第三次産業

10分配国民所得

12雇用者報酬+財産所得(利子、配当等)+企業所得

11支出国民所得

消費(民間+政府)+投資(民間+政府)+経常海外余剰

 ※13GNI(国民総所得)はGNPを所得面からとらえたもの

 

フローとストック

14フロー:一国全体で一定期間に行われた経済活動を示す(GDPなど)

15国富(ストック):過去から蓄積された実物生産(個人や国の建物や機械など)+対

  外純資産(政府の外貨準備や対外直接投資—外国への負債)

❸そのほかの指標:国民純福祉(16NNW)やグリーンGDPなど

 

経済成長

 ①17名目経済成長率(%)=今年の名目GDP—昨年の名目GDP

                                      昨年の名目GDP

 ②18実質経済成長率(%)=今年の実質GDP—昨年の実質GDP

                   昨年の実質GDP

 ③実質GDP=名目GDP19物価変動率を加味したもの

 

景気変動と物価

❶景気変動の4局面…好況→後退(急激なもの=20恐慌)→不況→回復

❷景気変動の種類

21キチンの波

3〜4年の周期、在庫投資が要因

22ジュグラーの波

10前後の周期、→設備投資が要因

 クズネッツの波

15年程度の周期、建設投資が要因

23コンドラチェフの波

5060年の周期、技術革新が要因

❸物価:様々な商品の価格を平均的にとらえたもの 例→消費者物価など

 ①24インフレーション:持続的な物価上昇…一般的に好況時に見られる

 原因…コスト・プッシュ・インフレ、ディマンド・プル・インフレなど

25デフレーション:持続的な物価の下落…一般的に不況時に見られる

 

満点の極意

GDP(日本)は、日本の国民(居住者)と外国人(非居住者)が日本の「国内」で得た所得だから、左側の円にあたる。一方、GNP(日本)は日本の「国民」(居住者)が日本国内と外国で得た所得だから、四角にあたる。したがって、GDPGNPの値は、ABの差額分だけ異なることになる。このうち、Aは日本から外国に支払われる所得(海外への所得)、Bは日本が外国から受け取る所得(海外からの所得)と考えればいい。だから、

GNPGDP+(海外からの所得−海外への所得)

という式が成り立つ(カッコ内を一言で言えば「海外からの純所得」)。それから、案外ワナにはまりやすいのが輸出と輸入の扱いだ。輸出はGDPGNPのどちらにも参入されるが、輸入はどちらにも参入されないので注意すること


センター過去問

2018本試28

一国全体の経済とその動きに関する記述として最も適切なものを、次の①〜④のうちから一つ選べ。

     一国全体の経済活動の規模を示す国内総生産(GDP)は、一国の国民が生みだした付加価値の合計と定義される。

     実質経済成長率は、国内総生産の増加率である名目経済成長率から、物価変動の影響を除いたものを表す指標である。

     物価の変動は、需要側から生じるが、供給側の要因から生じることはないと言われている。

     一国全体の豊かさを測る指標である実物資産と対外純資産の蓄積量(国富)は、フロートストックのうち、フローに分類される。

正解→少し悩むが全問を読めば、①しか正解はない。

 

2004年本試17】国内総生産(GDP)に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     GDPは一国の経済規模を把握するために,重複計算を避ける目的から,原材料などの中間生産物の金額を含まない付加価値総額を示すように工夫されている。

     GDPの推計に当たっては,民間の経済活動の把握を重視しているために,公営の地下鉄やバスなどのいわゆる公的企業の経済活動は算入されているが,政府や地方公共団体の経済活動は原則として除かれている。

     日本のGDPはおおむね1980年代前半から国民総生産(GNP)より大きくなったが,これは日本の海外資産が増加し,利子・配当などで国外からの受け取りが国外への支払いより大きくなったためである。

     GDPの算定に当たっては,国内生産物の輸出分と海外生産物の輸入分がいずれも対象外とされているが,これは国内の経済規模を正確に把握するための措置である。

解答:①

 

2006年本試34】経済成長率はGDP(国内総生産)GNP(国民総生産)の伸び率で表されるが,GDPGNPについて述べたものとして最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     ある国で海外から受け取った純所得が増加すれば,その国のGDPは増加しないが,GNPは増加する。

     国内で外資系企業の生産した財・サービスの価値総額が増加すれば,その国のGDPは増加しないが,GNPは増加する。

     ある国で輸出額よりも輸入額が増加すれば,その国のGDPは増加しないが,GNPは増加する。

     国内でボランティア活動が増加すれば,その国のGDPは増加しないが,GNPは増加する。

解答:①

 

2002年本試20*】豊かさには様々な側面があるが,その一つの側面である一国の経済活動の規模やその拡大を測る指標に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちか

ら一つ選べ。

     国内総生産(GDP)は,一国の経済活動の規模を示す指標の一つであり,一国の国民が1年間に生産した付加価値を合計したものである。

     医療や介護は生産に直結しないため,医療費や介護費用が増大しても,国内総生産は直接には増大しない。

     自宅で行う家事労働や地域で行うボランティア活動は,無償の活動であるため,これらの活動が増大しても,国内総生産は直接には増大しない。

     経済成長率には,実質経済成長率と名目経済成長率があり,実質経済成長率は,名目経済成長率から為替相場の変動分を除いて算出したものである。

解答:③

 

 

2005年追試13】経済的な豊かさを示す指標に関する記述として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     人口一人当たりGDPは,国連が後発開発途上国の定義に使用するなど,経済的な豊かさの国際比較で使用されている。

     NNWは,GNPNIの概念を修正し,補完するものであり,例えば,環境汚染などの貨幣的評価額は差し引かれ,家事労働や余暇時間などの貨幣的評価額が加算されている。

     食料は生活必需品の性質が強く,その支出額が消費支出の総額に占める割合をエンゲル係数と呼ぶが,一般的に所得水準が上昇するとエンゲル係数は低下すると言われている。

     名目経済成長率がマイナスの場合,そのマイナス成長率よりも物価水準の下落率が大きければ,実質経済成長率もマイナスとなる。

解答:④

 

2004年本試18】国富に関する記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     国富はGDPや国民所得とともに政府によって算出される代表的なフロー統計であり,通常は1年間における平均資産額で表示される。

     国富は一国の資産の総計を示し,工場や機械などの生産設備のほかに,公園,学校などの生活関連の社会資本や住宅も算入されている。

③ 国富に土地は算入されていないので,地価が下落する時期に国富が増加することがある。

     国富の推計においては,国民生活に影響の大きい大気汚染や水質汚濁など自然環境条件の変化が金額評価され,加算あるいは控除されている。

解答:②

2003年本試38】景気変動に関する記述として適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。

     好況期には消費や投資が増え,企業は生産拡大のために雇用を増やし,設備を拡張するが,物価は上昇する可能性がある。

     不況期には個人消費や設備投資が鈍化するだけでなく,企業業績の悪化によって倒産も増加する。

     政府は景気を安定化させるために財政政策を実施するが,一般に,不況期には減税や公共事業の拡大によって,景気の回復を図ろうとする。

     日本銀行は公定歩合操作などの金融政策を実施するが,一般に,不況期には公定歩合引き上げなどの金融引き締め策を採用する。

解答:④