2018 近世の村・農具・天保期の内外情勢


類題が頻出するが、本問題では天保期の内外情勢を補強しよう。

【解法のヒント】

問1

主題→領主が近世の村を支配する仕組みを述べる。

条件→村請制のなかで村役人が領主への年貢納入や領主による村の支配において果たした役割を説明する。

 

村請制。名主などの村役人は石高が決定され、石高に見合った年貢を村全体の責任で領主へ一括して納めた。年貢などの徴収を確実にするため、幕府が発する田畑永代売買の禁令などを確実に百姓達に伝達もした。

問2

主題→空欄補充:中国から伝来した龍骨車に代わって踏車である。従来の揚水具との違いを説明する。

龍骨車は大型で持ち運びができない。踏車は小型で持ち運びできることがメインである。

問3

主題→19世紀江戸近郊で治安が悪化したため、幕府は新たな役職を設けたり、さらに村々を新たな連合体に組織するなどの対策に関して具体的に説明する。

→関東取締出役が想起できる。内容を説明すればよい。勘定奉行に直属し、幕領・私領の別なく関八州を巡回して警察権を行使し、無宿人や博徒の取締にあたった。さらの寄場組合を説明すれば良い。

問4

主題→天保の改革において印旛沼の開拓がめざされた背景と、その国防上の目的について具体的に説明する。

天保の工事の背景は教科書の記載はない。外国船によって浦賀が封鎖された時に備えて、印旛沼と検見川を結んで北関東あるいは銚子から利根川・印旛沼・検見川を経由して江戸に物資を運び込む水運を開くためである。これは、難問である。