明治の啓蒙思想


      福沢諭吉
      福沢諭吉

1 明治の啓蒙思想

 明治六年初代文部大臣森有礼(案) 明六社 結成:『明六雑誌』発刊

(1)     福沢諭吉学問のすすめ』『文明論之概略』『福翁自伝』

  下級武士の子としてに生まれ才能ある父が出世できない現実「門閥制度は親の敵」(福翁自伝)

 思想

 「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」(学問のすすめ)

 天賦人権論を主張:自由や平等などの権利はだれもが生まれながらに持っている

自然権を認める考え、自然法思想に基づく

 権理通義:人びとその命を重んじ、その身代所持の物を守り、その面目名誉を大切にするの大義

  独立自尊:「一身独立して一国独立す」

 実学:個人は独立自尊の精神を持ち、世の中で実際に役立つ実学(数理学)に励むべき

 目標

  日本を欧米と対等な先進国にすること

だから晩年には、『脱亜論』後進国であるアジア諸国

との連帯から抜け出し、近代的な西洋諸国の仲間入りをす

べきだ!

 (2) 森有礼 明六社発起人 初代文部大臣

 (3) 西周  philosophyを哲学と訳す 概念、主観、客観なども

 (4) 西村茂樹日本道徳論」を著し国民道徳を提唱。教育勅語発布の要因になった。

 儒教を根幹に西洋哲学の長所を摂取した道徳

  センター 日本道徳論

         板垣退助
         板垣退助

2 自由民権思想

 板垣退助「民撰議院設立建白書」

 (1) 植木枝盛 1857~1892民権自由論

  思想主権在民抵抗権 

  「国とは人民が集まってできたもので、決して政府や天皇によるものではない。国は全く人民によってできたものだ」として天皇主権を否定。

 (2) 中江兆民  主著『三酔経論問答』『民約訳解』

ルソーの社会契約論を翻訳して『民約訳解』として出版「東洋のルソー」と呼称。

思想欧米の民権は市民革命により民衆自らが勝ち取った勝利

これを「恢復(かいふく)的民権

日本の民権は政府より与えられた民権恩賜(おんし)的民権

与えられた民権でも、それを育て実質的に恢復的民権と同

等にすべき

  国会開設と憲法の制定だ!

 ※ 田中正造:足尾銅山鉱毒事件の解決に尽