2009⑵ 近現代の寄生地主制とその展開


【解法のヒント】

問1

先ず、第二次農地改革の措置が問われている。

小作料と地主の所有地にとられた措置の結果生じた変化として、小作人が自作農となったこと、大地主たちが従来の経済力と社会的威信を失ったことが書ければよい。

問2

問われている時期を⑴田畑永代売買の解禁から地租改正までと、⑵松方財政下のデフレーションの二つに分けて考える。

つまり、田畑永代売買の解禁から地租改正の過程で、地主・自作農の土地所有権が確立したこと、定額金納になったこと、物価変動が農家の経営に影響を与えるようになったこと、が書かれていればよい。

松方財政により、農産物価格が下落して農家の収入が減り、定額地租のため税負担が重くなったこと、そのため没落した自作農が土地を手放し、その一方で土地を買い集めていった地主が寄生地主化したことが書かれていればよい。